神奈川理科サークル・10月例会の概要


藤沢市立村岡中学校 1999.10.23

密度・偏光板観察器 他


水・油・エタノール
液体は、下から水、天ぷら油、エタノール
です。1円玉は水に沈みロウは油に浮き、
木片はエタノールに浮きます。水と油の間
に来るものは何かないかな?

自作の偏光板観察器

オルゴールテスター

スチロールカッター(小)

スチロールカッター(大)

太陽電池で充電

ダイオードで放電防止
 10月の理科サークルの参加者は、細谷さん・木村さん・神崎さん・関谷さん ・池田さん・斎藤の6名でした。

【密度の実験】(細谷)
 太い試験管に色を付けた水・天ぷら油・エチルアルコールの順に入れると密 度の順に3層に分かれました。1円玉を入れると沈み、パラフィンを入れると 油とエタノールの間に、バルサ(木片)は一番上に浮きました。そこで、水と 油(密度0.95?)の中間に浮くものが欲しくなります。何か良いものはないかな ?
 生徒実験では、一人1台の天秤と金属などの資料を使って密度を測らせてい るそうです。1時間熱中してやるそうです。黒い物質は炭素のだそうです。

【偏光板のケース】
 偏光板をセロテープの芯?の両側になどに貼ったケースです。中にセロテー プやプラスチックのスプーン、引きちぎったビニールなどを入れるときれいに 色が付きます。結晶も色が付くものがありますが、ミョウバンや食塩はだめで した。(硼砂や味の素はきれいですよ!)

【電子オルゴールのテスター】
 電子オルゴールに乾電池をつないで作った簡単なテスターです。藤沢の教文 センター?で作ったそうです。

【スチロールカッター】
 これも教文センター?で作ったものです。自分で材料を集めて作ると結構大 変です。ニクロム線を張るために小さなスプリングを入れてあるところがポイ ントです。

【太陽電池でバッテリーの充電】
 太陽電池に充電用のバッテリーを繋いで太陽光線で充電できるようにしたも のです。途中にダイオードを入れて、夜でも放電しないようにしたのがミソで す。

【コインの貯金箱】
 コインを入れると、中で回転する貯金箱です。これで遊ぶために理科室に早 く来る生徒もいるとか?入り口近くには、生徒がさわれるオモチャがいっぱい あります。

石膏で化石&卵作り


石膏で化石の模型作り

油粘土の型に流し込む

石膏を入れた風船

流動性が無くなったら台へ

完成した恐竜の卵

ヘロンの自動ドア(生徒)
【油粘土で化石作り】
 油粘土で型を作って、そこへ墨汁で色を付けた石膏を流し込んで化石の模型 を作りました。化石は細谷さんのコレクションから。作り方は以下の通りで す。

1 油粘土を練って柔らかくし、適当な団子を作る。
2 化石に丸い粘土を付け、指先で少しずつ粘土を広げ、化石のまわりに粘土 を寄せていく。
3 台の上で、底を平らにしてから、粘土を少し広げるようにして化石を取り 出す。
4 水に石膏を入れ(水面に小山ができる程度)、数滴の墨汁で色を付けて型 に流し込む。
5 30分程度で完全に固まります。粘土を広げて石膏を取り出す。
6 墨汁を指や紙に付けて石膏に擦り付けると、凹凸がはっきりして化石らし く色が付きます。 絵の具でも可能です。1〜2日で完全に乾燥させると完成です。

 三葉虫やアンモナイト、サメの歯は上手くできましたが、巻き貝のような形 は、難しいです。落ち葉や貝などオリジナルな化石を作ることも可能です。

・石膏の入手先
 ビーバー登山・ロイヤルホームセンターなどで買いました。生徒は、ダイク マでも同じものを買ったそうです。確か、2kgで550円ぐらいだと思います。ダ イクマで売っているそうです。細谷さんは、樹脂入りのもっと高いものも買っ たそうです。

【恐竜の卵・第二弾】
 風船の中に石膏を入れて固まらせるものです。前回失敗をしたので、今回は ・・・。コツはいくつかあります。

・ゴムの口は根元で結ぶ
 長いとでべその卵になります。
・ゆっくり回す
 早く回すと、粘性が出たときに石膏の偏りやすいです。
・流動性が無くなったら触らない
 10分ぐらいで固まってきます。固まっている途中で力を加えることは禁物 です。流動性が無くなったら、新聞紙などで作った座布団の上に静かに置いて おきましょう。少なくとも30分ぐらいは置きたいです。熱が冷めたらOKで す。(生徒にやらせるときは、手で持たせておくとイタズラをしなくて良いか も?)

 今回は2個成功しました。土を入れたものは、模様があって本物らしいで す。

・風船の入手先
 風船は、大きすぎると形を整えるのが大変です。ファミリーマートで15個 入りで200円?ぐらいで売っているのが使いやすかったです。

【ヘロンの自動ドア(生徒作品)】
 イヤー、良くできていました。ドアのつくりなどは、私が作ったものより本 物らしかったです。

水素の爆鳴器


気体を傘袋に

10mのビニル管に混合気を

ガス無しのライターで点火
ホースは全部で10mぐらいです。
生徒にホースを手で持たせ、ライ
ターで点火するとすごい衝撃があ
ります。
【水素の爆鳴器】(池田)
 径が10数ミリのビニル管に水素と酸素の混合気を入れて電子ライターで点火 するものです。ホースを手で触っていると、すごい衝撃があってビックリしま す。混合気を作るときは、傘の長い袋を利用し、これにボンベから気体を入れ ます。ホースの中に気体を押し込むときは、ホースの他方を水の中に入れてま す。量的には、これが限度かな? ホース全部に混合気を入れると危険だと思 います。

岩石標本・他


岩石標本作り

活字用の金属?
【岩石標本づくり】
 神崎さんのプリントを利用して、昨年の巡検で集めた岩石を貼り付けまし た。電気で樹脂を溶かして接着するのが便利でした。授業では、木工用の ボンドを使って生徒一人ひとりに作らせました。興味がある方は、 谷峨の岩石採取相模川の岩石採取谷峨で拾える岩石教材 のページもご覧下さい。

【細谷さんの岩石コレクション】
 まあ、それにしても細谷さんの岩石や化石のコレクションは、すごいです。
・カンラン石・・透明なオリーブ色で宝石のようです。最近はミネラルフェアーでも 手に入らないそうです。
・流紋岩・安山岩・・・・・・自分で採取した岩石がいっぱいです。
・輝石・・八ヶ岳の獅子岩の風化した岩石からのものです。すごい大きいで す。

 カクセン石は、鹿沼土を洗い出しても取り出せますが、1〜2ミリ程度で小 さいです。中村理科の市販のものは、表面が汚くてカクセン石としては良くあ りません。やぱり表面が輝いていないと・・。

 生徒用の鉱物標本は、1組で1000円と高く、しかもカンラン石はカンラン岩 です。

【力の学習】
 黒板に滑車を付けて力の学習をします。
 細谷さんは、板に滑車を付けたものをひもで黒板に固定し、砂袋をおもりに して使っていました。5・3・4など、あらかじめ5円玉に糸を付けてありま す。
 斎藤は、ウチダの磁石付きの滑車を使ってやります。磁石付きのクリップで 固定して、その間に予想や説明ができるので便利です。

【その他の話題】
・鶏頭水煮はどこ?
 小田原のビーバー登山で買いました。

・文化祭で煙を・・
 ステージで多量の煙を発生させたいと言うことです。私は、蓋付きの大形の ゴミ用のポリバケツを使っています。ポリバケツの横の上に10〜20cmの穴 を開け、お湯を中に入れます。ここに砕いたドライアイスを4〜5kgザルに入 れて中に入れて蓋をします。ステージの袖からやると、数秒でステージ全体が 雲のように真っ白になります。1・2分で勢いは少なくなりますが、まあ、こ れだけでやれば効果は充分だと思います。

・シャボン玉用のPVA
 池田さんは、シャボン玉用に生協でPVAを多量に購入したそうです。で も、シャボン玉は今一と言うことです。やっぱり、生協のPVAはシャボン玉 向きではないようです。残ったPVAはスライム用かな?
 PVAは、ビニル基が数千重合したものですが、重合度がメーカーや同じ メーカーでも作った時期で多少異なるようです。このビニル基の鎖の長さが微 妙に影響しているようです。スライムでも同じようにやっても硬いスライムが できたり、ベトベトになったりします。いろいろなメーカーで試してみて情報 交換するのも面白そうです。シャボン玉では、当日の天気や湿度、屋内と屋外 の違いなどによっても微妙に違ってきます。

・地学の本の話
 県立博物館で手に入れた本は、なかなか役に立ちました。「南の国からきた ・・・」は、小田原地震についても詳しく書いてあります。歴史の小冊子も良 いですよ。
 平塚博物館の地学の本(赤と茶色)は、発売中止だったんですね。

・17日のしし座流星群?
 関谷さんが真鶴の場所を確保しています。行かれる方は連絡をしてください。

【お土産】
・活字用の金属
 なぜか、学校に多量にありました。何か利用方法を教えて下さい。ペーパー ウエートなどを作ると面白そうです。融点は測っていませんが、試験管レベル でも充分に液体になります。  鉛にビスマスなどが入れてあるそうです。凝固するときに体積が僅かに増え るので活字に適しているのだそうです。砂に型を作って流し込むと良いそうで すが・・・是非、一度見せてください。

・鹿沼土
 市販の物です。カクセン石がきれいです。

・ミョウバンの種結晶
 村岡中にも置いておきました。欲しい方は、金旭中か村岡中にどうぞ。

・化学電池の資料配付
 時間が無くて説明できませんでした。身近なものを使った化学電池の性能な どが出ています。液晶の時計やゲームなども面白いですよ。活性炭を使うと酸 素が反応して性能が良くなります。鉛を使った充電式の電池も面白いです。

・授業用プリントの(残部のみ)
 ちゃんと整理していないのでバラバラです。毎時間プリントを用意していま す。

・谷峨の岩石採取の プリント資料
 岩石の塊はほとんどあったのですが・・・・。これも時間切れです。部活で 生徒数名と谷峨に行ったときのプリントで、岩石を貼るように作ってありま す。歴史の流れ順に整理するところがポイントかな? 下見をしていなかった ので空欄は残ります。

【次回へ】
・砂の標本づくり
 いい加減ですが、マニキュアで砂を貼るものです。半面に説明を入れると良 いかな?

・テーマ(分野)を決めては?
 テーマを決めると、古いネタやまだ紹介していない埋もれた実験も紹介でき るのでは? 2年のネタは少ないかな? 次回は、細谷さんからテーマが出る ことになりました。もちろん、テーマに関係しないネタもいつも通りやってい きます。

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