10分でできるタマネギのDNA抽出実験
神奈川県平塚市  2002.7.26

  家庭にあるようなものを使って簡単にDNAが抽出できることを知り、さらに自分なりに簡素化して実験をしてみました。今回は、タマネギを使い、濾過も1回だけで行ってみたところ、10分もかからないでDNAを取り出すことができたので報告します。

参考文献としては、東レで受賞した森田保久さんのHPを参考にしました。詳しくはこちらをご覧ください。
森田保久の高校生物関係の部屋 http://village.infoweb.ne.jp/~yasuhisa/hisa1.htm
 
特別な道具は使わない
薬品は中性洗剤・食塩・エタノールだけです

タマネギを1/8ぐらい
タマネギ20g、水30ml、中性洗剤を一搾り用意します。

ミキサーで1〜2分粉砕する
タマネギと水・洗剤を入れてスイッチを入れます。

食塩は5g
あらかじめはかっておいた食塩入れます。

穏やかにかき混ぜる
ミキサーの液をビーカーに移し、に食塩を入れて2〜3分間ゆっくりかき混ぜます

濾過します
コーヒーの濾過でも大丈夫です。

アルコールの中に数滴落とす
アルコールを入れた時計皿にろ液を10滴前後滴下します。

お皿を軽くゆするとひも状のものが
DNAがひも状になって見えてきます。

針ですくうと糸状のDNAが・・
針や楊枝でDNAを取り出します。

染色液で染めてみる
スライドガラスの上に置いて酢酸カーミンを滴下してみました。
■準備するもの
 タマネギ、台所用の中性洗剤、食塩、エタノール
 ミキサー(おろし金とすり鉢)、ガラス棒(割り箸)、漏斗・ろ紙(コーヒーフィルター)、ビーカー(コップ)、
 時計皿(お皿)、針(楊枝)

■方法

(1) タマネギ20g(8分の1程度)と水を30g、合成洗剤を一搾りをミキサーに入れて1〜2分間かき混ぜる。
   → 細胞をこわしてDNAを取り出しやすくする

(2) ミキサーの液をビーカーに移して、食塩を5g加え、2〜3分間ゆっくりかき混ぜる。
   → DNAは、水100gに食塩が6〜12g溶けている食塩水に溶けやすいので、この段階でDNAが水に溶け出す。
      DNAは、切れやすいので、静かにかくはんする。

(3) 液を濾過する。液は数滴あれば実験できるので、無理して全部濾過しなくても良い。
   → DNAは水に溶けているのでろ紙を通過してろ液の中に入る。

(4) エタノールを入れた時計皿に数滴(10滴前後)滴下し、静かに時計皿の液を揺らす。すると糸状のDNAが現れる。
   → DNAは、エタノールには溶けにくいので、糸状になって出てくる。滴下する量が多いと再び溶けてしまう。

(5) 針で綿のような部分を取り出し、染色液(酢酸カーミン溶液)などで確認してみる。

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