神奈川理科サークル3月例会の概要
神奈川県鎌倉市 横浜国大付属鎌倉中学校  2000.3.25

 横浜国大付属鎌倉中学校で、植物と天体を中心に行いました。
 望遠鏡の画像をデジカメで撮影・太陽の黒点観察・中庭で植物観察・ロゼットの見分け方・春の花でビンゴ・野草の天ぷら・ビーチボール・ミョウバンの結晶・デジカメの画像をテレビで・消えるガラス・理科サークルのHP・天体観察・惑星:木星・土星・火星・オリオン座大星雲・すばる・天体シミュレーション・ハルジオン・オオアレチノギク・オランダミミナグサ・ヒメオドリコソウ・ナズナ・キュウリグサ・タチイヌノフグリ・オオイヌノフグリ・ツクシ(スギナ)・スズメノヤリ

 


太陽の黒点観察
NDフィルター(10000倍?)を使用して観察すると10個ぐらいの黒点が見えました

太陽発電システム
屋上に取り付けられた太陽電池。蛍光灯の電源などに使われているそうです。

中庭で植物観察
いろいろな野草が観察できます

ロゼットの違い
上段:ハルジオン・ヒメジオン
下段:オオアレチノギク・ヒメムカシヨモギ

ハルジオンのロゼット

オオアレチノギクのロゼット

オランダミミナグサ

ヒメオドリコソウ

ナズナ

キュウリグサ

タチイヌノフグリ

オオイヌノフグリ

ツクシ(スギナ)

スズメノヤリ

デジカメで撮影したものをテレビで
授業やテストでも利用しているそうです

野草の天ぷら
新聞紙を敷いてやると後かたづけが簡単です

消えた試験管
グリセリンはガラスと屈折率が同じぐらいなので見えなくなります(ビーカー&左の試験管=グリセリン、右の試験管=水)

校庭で天体の観察
関谷さんのご自慢の望遠鏡で、火星・木星・土星とオリオン座大星雲などを観察。

 

 3月の神奈川理科サークルの例会は横浜国大付属鎌倉中学校で行われました。出席者は、細谷さん、宮地さん、木村さん、神崎さん、関谷さん、池田さんと斎藤の6名でした。木村さんの植物観察と関谷さんの天体観察がメインです。

■望遠鏡の画像をデジカメで撮影(関谷)
 接眼レンズの所にデジカメを押しつけて撮影しました。でも、メーカーによって相性があるみたいです。同じ状態でも望遠付きのものは倍率が高くなるので、不向きです。

■太陽の黒点観察(関谷)
 NDフィルターの10000倍のものにさらにNDフィルターを対物レンズの前に付けて黒点の観察をしました。10年周期の極大期になるので、大きな黒点が10個ぐらいはすぐに数えることができました。投影法と違ってなかなか迫力があります。

■中庭で植物観察(木村)
 まず室内で、木村さんが前日に下見した植物のリストと観察のポイントなどを解説し、屋外へ出ました。

 ナズナ(欧)、カラスノエンドウ(欧)、オランダミミナグサ(欧)、オオイヌノフグリ(欧)、ナズナ、ハコベ、カタバミ、ホトケノザ、ヒメオドリコソウ(欧)、ノボロギク(欧)、スギナ(酸性土壌の指標植物)、ドクダミ(薬用)、ツメクサ(欧)、ノビル(史前)、ハルジオン(北米)、オオアレチノギク?(南米)、スイバ(酸性土壌の指標植物)、マツヨイグサの一種(北米)、トウダイグサ、シロツメクサ(欧)、スズメノカタビラ、オオバコ、イトスゲ?、スズメノヤリ、イヌムギ?(南米)、ナガハグサ?(欧)、カモジグサ?、ムラサキケマン、ヤエムグラ、ハルノノゲシ(史前)、ヨモギ、セイヨウタンポポ(欧) 帰化率=16/32

■ロゼットの見分け方(木村)
 さすがに植物の専門家です。花が咲かなくても植物を見分けることができます。ロゼットの見分け方についてまとめていただきました。野外では、ハルジオン・オオアレチノギク・(ヒメジオン?)が観察できました。

○ハルジオン
 根生葉はヘラ状、有柄で深い鋸歯がある。茎は中空で荒い毛がある。花期は4〜5月。

○ヒメジオン
 根生葉は円形に近く深い鋸歯があり、枝は長め。茎は詰まっている。花期は6〜7月。

○ヒメムカシヨモギ
 根生葉は、ヘラ形で有柄。直根で葉の切れ込みが大きい。全草有毛で、触るとザラザラ。

○オオアレチノギク
 根生葉は、皮針形で有柄。全体にビロード状の短毛があり、触るとポテッとした感じ。

■春の花でビンゴ(斎藤)
 カラーの写真入りのビンゴ用紙を紹介しました。ホームページ上で自由にカスタマイズできます。理科室に繋がっているインターネットでもやってみました。

■野草の天ぷら(斎藤)
 中庭で採取した野草を天ぷらにして食べてみました。ヨモギ、スイバ、ハルジオン、ハコベ、ハハコグサ、カラスノエンドウなどです。机の上に新聞紙を敷いて、その上でやったので片づけは簡単です。しょう油より食塩の方が素材の味が生きているので良いかも? タンポポも食べたかったです。

■ビーチボール(関谷)
 前回紹介した100円ショップで手に入れた、月・地球・天球のビーチボールを教室の天井からぶら下げて展示してありました。対応が早いですね。

■ミョウバンの結晶(関谷)
 35℃に保温した20リットルのタンクで母液を作り、スチロールコップで結晶を作っていました。かなり大きいものもありました。でも大きくて形のよいものを作るのは難しいですね。母液タンクは、熱帯魚用のヒーターを入れてあるだけで特に撹拌していなかったのですが、まあ、これで良いのかな?(私は、エアポンプで撹拌していました)
 大きな水槽を使った結晶育成装置も着々と準備していました。

■デジカメの画像をテレビで(関谷)
 デジカメは、すぐにテレビに映し出すことができるので便利ですね。授業やテストのときにも活用しているそうです。これだと、印刷しなくても良いので便利です。

■消えるガラス(関谷)
 ガラスを入れたビーカーにグリセリンを入れると、中のガラスがほとんど見えなくなります。これは、ガラスとグリセリンはほとんど屈折率が同じからです。ただ、ガラスが複雑な形だとどうしても見えたしまいます。水を入れた試験かでも試してみました。演出は光の当て方がポイントかも? サラダ油でも良いみたいです。
屈折率:水=1.33 グリセリン=1.47 ベンゼン=1.50 ガラス=1.5〜1.6ぐらい(種類によって違う)

■理科サークルのHPをWebで(斎藤)
 LANケーブルが理科室まできているので、教室のPCでインターネットを見ることができます。斎藤の部屋にある理科サークルのホームページなどをみんなで見ました。なかなか快適でした。シトリンの部屋は、時間が無くて見ることができませんでした。次回のお楽しみです。

■天体観察(関谷)
 校庭で関谷さんの望遠鏡を持ち出して、惑星や星雲・二重星などを観察しました。寒い上に強風で像が乱れて条件は悪かったですが、街明かりの影響が少なく、天気さえ恵まれればまあまあのポイントです。

○惑星:木星・土星・火星
 木星の4つの衛生や土星の輪は、良く見えました。しかし、風の影響で惑星の模様などは今一歩でした。

○オリオン座大星雲、すばる、・・・
 定番のオリオン座の大星雲やスバルは、良く見えました。他に、二重星もいくつか観察しました。二重星は、街中でもOKですね。

■天体シミュレーション(関谷)
 部屋に戻って、マックの天文ソフトでおさらいをしました。木星の衛星の名前を表示させたりしました。なかなか良くできたソフトです。

 PCの組み立ては、時間が無くてできませんでした。でも、5万円未満(ディスプレーは別)とはすごい安いですね。私も欲しくなってきました。

 次回は、4月8日(土)、14:00 村岡中学校です。通信は出さない予定だそうです。


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